アワ洗車について

はい、CDJTOKYOの色々やるおです。

あわあわ洗車についてご紹介したいと思います。

最近流行っている「泡と水を使った洗車」ですが、実際どうなの?
って事で、よくある質問と当店のやり方を参考までにQ&Aにしてみました。

CDJ TOKYOに限らず、洗車の依頼を迷っている方の参考になれば幸いです。

Q. ロードバイクって、水浸しにしてしまって大丈夫なの?

A. 浸しません(笑 

泡まみれにはしますが、水に漬けるわけではありません。
「汚れを洗い流す際に水をかける」といった感じが正しいでしょうか。
まず水洗い程度でトラブルになる構造だったら、そもそも雨の日に乗れませんよね。

ただ、当然濡れた状態で放置しては各部に悪影響が出ますので、注油や水気飛ばしなど対策をするのが前提です。

★落としたいトラブルの元

→雨天の走行などによって細かい所に入りこんだ砂や泥を含んだ水
これはコンパウンドのように、金属部品や塗装皮膜やシーリングを傷付けたり、ベアリングを劣化させます。水分が蒸発しても砂は残りますので、洗車によりこれらを
洗剤で浮かせて水道水で洗い流します。

→ライド中に食べこぼしたり飲みこぼした補給食
これも厄介。塗装を傷める原因や悪臭の元にもなります。ゼリーなどの補給食は基本的に水溶性なので
、こちらにも水洗いは有効ですね。逆にケミカルでは中々落ちません。

→砂やホコリなどを含んでヘドロ状になったチェーンオイル
駆動力のロス
になるほか、変速トラブル部品の劣化を助長するなど、まさにトラブルメーカー。
また、服に着いたら取れません。ケミカルとブラシで念入りに除去します。

→あまりないとは思いますが、鳥の糞など
塗装面を痛める原因となります。あと臭い

Q. 水洗いして錆びないの?

A. 洗った後に放っておいたら錆びますので、対策しましょう

店舗での洗車後にはコンプレッサーに繋いだエアガンで全体の水気を吹き飛ばし、また駆動系部品や各部のネジなどには、水置換性のオイルをさします
が、フレームに入った水まで完全に抜ける分けでは無いので、ある程度走行をしてお家に帰り、シートポストを外して逆さにして一定時間置いて乾かすなど、対策をしましょう。

※フレームにはBB下やチェーンステーの先などに水抜き穴が空いている場合がありますが、コレはあまり役に立ちませんので、ぶっちゃけあっても無くても一緒です。物理的に開口部から水は吐き出させるのが最も効果的です。

Q. 洗剤でグリスとか溶け出しちゃわんのん?

A. 泡洗剤はそんな強力じゃないのでまず問題ありません。 
 ※そもそも
部品の構造をある程度理解している人ならマズイ部分は避けます

基本的に、泡はフレームやホイール、スポークやディレイラーなどの表面の汚れを優しく浮かせる程度です。泡状にすると洗った部分が一目でわかるほか、一定時間残るので都度洗剤を足さなくて良いなど、作業場の都合が良いんですね。※アワ洗剤は基本コンパウンドの入っていないものを使用

ディグリーザーやパーツクリーナーのような強力な分解力と浸透性を思い浮かべる方が多いようですが、ギトギトなガスコンロを洗うわけじゃないんだからそんなマジックリンみたいな強力なモンを車体にぶっかけたりはしません。ご安心ください。

ディグリーザーなどは駆動系など油汚れが酷いところにピンポイントで使います。飛び散らないよう、必要分だけを刷毛で塗布するのが一般的ですね。

Q. 水圧でグリスとか流れ出し (以下

A. 基本的に蛇口から出る水流程度では問題ありません。
 高圧洗浄機はほぼ使いません※汚れの酷いチェーンくらい?

構造がわかってる人は高圧洗浄機はほぼ使用しません。
例外としてMTBやCXバイクの足周り、最初の泥汚れを落とすくらい。またロードバイクならほぼチェーン限定といったところでしょうか?
BB周りやヘッド周り、フリーボディやハブなどは要注意です。ガンガン水圧かけたらグリス抜けて中が錆びて悲惨な事になります。

※尚、雨天走行が多い方は注意。特にブルベのライダーさん達のバイクは環境面での負荷が大きく、ベアリング類の持ちは悪い傾向にあります。また、ズイフトなどの使用で室内で固定ローラーをメインにしている方もご注意!汗まみれとかベアリングにとっては最悪の環境です。
回してゴリゴリ感の有るハブやBBは洗車ではどうにもなりませんので、ベアリングを交換しましょう。

Q. 駆動部も同じやり方?

A. ディグリーザーやフォーミングマルチクリーナーなど複数のケミカルを使い分けて油汚れを落とし、注油して仕上げます

メインとなるのがこちら。前後ディレイラーとスプロケット、チェーン、チェーンリングなどは、粘度の高いチェーンオイルに砂やホコリなどが混じり、強烈に頑固なヘドロ汚れとしてこびり着いている場合が多いので、強めのケミカルを刷毛等で塗布し、油汚れ用のウェス・ブラシ・特殊工具などを使用して擦り落とします。

汚れを浮かせて綺麗に水洗いした後は、水に置き換わる特性を持ったオイルを各部に塗布して仕上げます。これは可動部の動きをスムーズにする他、錆の発生を抑える意味合いも有ります。

※元から錆びている部品などは洗車ではどうにもなりません。可能な限り交換しましょう。
外して分解して錆落としという選択肢もありますが、交換した方が安心です。

Q. 注意が必要な種類とかあんのん?

A. 圧入式BBの中でもベアリング直置きタイプ(BB30/BB90/OSBB)を採用しているバイクは念入りに乾燥させましょう
これに関しては洗車してもしなくても注意してもしてなくても結構な頻度でトラブルは起きます。
電位差腐食やら音なりやら音鳴りがボチボチ頻繁に起きます。なお、BB90以外は結合式BBやコンバージョンキット等で対策できます。

以上、泡洗車のよくある質問でした。つまりは……

ロードバイクの洗車とは
「ある程度の知識を必要とするメンテナンスメニュー」です。

可動部が剥き出しのロードバイクは「車のコイン洗車」のようにはいきません。
オーバーホールの間をつなぐ簡易メンテの一種として、部品の基本構造を理解したメカニックのいるショップで施工するのをオススメします。

綺麗なバイクは、部品の動きも綺麗なんですよね。
ピカピカの愛車で気持ち良くライドに出かけましょう!

Ramon